初めに!!
入門コース、基本コースで使用していたロボットの車体は標準の物を使ってきましたが、いよいよロボカップ
ジュニア大会に参加することを考えて以下の課題を対策したロボット作りが必要となります。
< ロボカップジュニア:レスキュー競技で必要とされる能力 >
(1)10mm の 角棒、又は 丸棒 ( 減速バンプ )を乗り越えることが出来る事。
標準の3輪車より、4輪車が有利であるのと車輪は大きい方が有利。
(2)がれき( 爪楊枝等 )が、ライン上に散乱している。
ライン検出が不安定となるので、センサ方式をスポットから広角検出に変更したり距離変動に強いセン
サの選択が必要。
(3)25度の登り坂があったり、坂のスロープ上にも減速バンプがある可能性があります。
登り坂には、ラインが有ったり無かったりします。
車体下部がこすらない高さが必要なのと重量バランスが必要(下り坂対応)となります。
ラインが無い場合は、左右壁の距離測定で車体制御をします。
(4)被害者に見立てた缶( 360mL サイズ缶におもり込みで190g )を保持する機能
チャックング機構と、缶検出機能が必要です。
(1)パーツの選定
車体1段目のパーツ |
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パーツ写真(拡大出来ます) |
説 明 |
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ロボサイトモーター
型名 : RA250100-58Y91
ギヤ比 : 100:1
使用電源 : DC3 [V] ~ 6 [V]
モータ回転数: 7000 [rpm]
起動トルク : 174 [ g-cm ]
無負荷電流 : 0.15 [ A ]
全長 : 73 [ mm ]
最大長 : φ27.5 [ mm ]
シャフト長 : 15mm 先端 6 [mm ] M3
シャフト径 : φ [ mm ]
取付カバー上下、止めビス、スプリングピン付
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ピンタイプ 6角 ハブセット
金属製なので、しっかり固定できます。
モータ標準で付いているピンは弱いので、この部品に交換します。 |
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タイヤホイール
デザインで選んでください。 |
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スーパースリックタイヤ 2本 セット
1/10 四輪駆動・FF・ツーリングカー用
このタイヤには、タイヤトレッドパターンが有
りません。
この為、床面 特に上り坂のグリップ力が高い事
を期待して採用しています。
( 接地面積が大きい ) |
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インナースポンジ・ハードセット
1/10 四輪駆動・FF・ツーリングカー用
タイヤ内の空気に変わるクッション材です。
重さがかかった時のタイヤ扁平による接地面積低下を防ぎます。
(下記に説明書があります。)
インナースポンジの特徴
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バッテリー容量は、ここまでは必要ありません
が入手の容易さ( RC用標準品 )から選定しま
した。
充電器は専用の物を必ず使用して下さい。
( 発火・爆発の可能性が有ります。)
7.2 [ V ] 2200 [ mAh ] を、1個使用 |
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バッテリーサイズに切ります。。
バッテリー固定材として使用します。 |
車体2段目のパーツ |
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1段目プレートと2段目プレートの間のスぺー
サー(30mm)8本
CPU基板保持用として、6mm長のスぺーサー
を4本使用します。 |
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マイコン基板( TJ3B-Core )
PICマイコン、モータドライバー等が実装され
ています。
写真は、TJ3-Core ですが PIC 交換済み
18F2420 −> 18F2620 |
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PSDセンサ
ロボットと障害物の間の距離を測定することが
出来ます。
発光、検出共に光を絞って使うのでスポットで
1点間の距離が測定できます。 |
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超音波センサ
ロボットと障害物の間の距離を測定することが
出来ます。
音を使ってる事から広い範囲の障害物を検知で
きますが方向は正確には測定出来ません。 |
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新型のラインセンサです。
今回、実験的に使用してみます。
<特徴>
1.可視光(目で確認できる)
2.検出範囲は広い
3.検出距離範囲が大きい
4.パルス点灯で外乱光に強い |
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多機能電子コンパス
<特徴>
1.方位検出精度が高い。
2.ロール、ピッチも測定できる。
3.自己構成機能付き |
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LCD表示器
センサデーターを確認します。 |
(2)タイヤ部分の組立


(1)ギヤモータ軸の根元に穴が開いています。( ピンを挿入する為の穴です。)ここにピンを挿入します。
モーターに付いている標準のピンではなく、上記パーツのハブセット内の金属ピンを使ってください。
(2)ここにハブを取り付けます。溝が有る方を内側にして取付ます。

(3)ホイール内側の6角溝に、ハブ(6角)を差し込みます。( 車体が完成してからでもよい。)
(4)タイヤの内側にインナースポンジをはめ込みます。
(5)タイヤホイールにタイヤをはめ込みます。
実際は、モータを車体に取り付けてから上記の作業をする方がやりやすいですが取付手順の参考として下さい。
(3)車体ベースの加工<1段目>( 一部拡大出来ます。)

手軽に加工が可能なアクリル板を使います。
ただし車体の強度が必要なので今回 3mm 厚の白色アクリル板を上記の寸法に加工します。

(4)車体ベース加工<2段目>( 一部拡大出来ます。)

モータは取り外しています。( 最後に取付ます。)
スぺーサーを8本つけました。

2段目の板の寸法と、1段目の板の中央にバッテリー保持支柱うを追加(4本)しましたが、少し狭くバッテリーが収まっていません。少しやすりで削って広げました。スぺーサーは30mmの高さです。
やっとバッテリーが収まりました。
モータを取付、2段目のベース板を取り付ける30mmスペースも8個取り付けた状態の写真です。
車輪とバッテリーとは、数ミリ程度のスペースしかありませんので、穴あけの位置関係は精度が必要です。

2段目にPICマイコンボードを取付ます。
( TJ3B-Core )
このボードには、RS232C-IF機能はありますが、ドラ
イブ回路がなく上部写真の様なオプション基板を使用
します。
このボードを固定する為に、コネクタ固定ボードを
作成します。

上記加工をする為にタミヤ製のユニバーサルプレート
を使用しています。
( 拡大出来ます。)
加工寸法は、現物合わせで十分です。

側面障害物回避用として超音波センサをロボットの左右に取付ます。
プレートを加工してセンサを取付します。写真では見づらいですが L アングルも付けます。

新型のラインセンサを試してみます。
基板サイズは大きくなりますが、パーツ選択で説明しているような大きな特徴があるので試す価値はあります。
今回は、2個のラインセンサを使ってよりスムースなライントレースを試みたいと思います。
上記の写真で小さな穴がありますが、基板上のVR調整用の穴です。( 感度調整用VR )

基板の裏表を重ねます。
中央に発光部、受光部が来るようにします。
ここまでのパーツを取り付ける為に加工してある
2段目の板に追加穴加工を現物合わせで行います。
中央部にある四角い穴は、1段目に取り付けたモータ
の配線を上部に持ってくる穴です。
それでは組み立てていきましょう。
1段目のモータ配線(ノイズキラーコンデンサ付き)
バッテリー配線
PIC基板へRS232C基板、超音波センサ、ラインセンサ
各基板と配線加工を行いましょう。
1段目のモータ配線をして完成させています。
ノイズキラーコンデンサも取り付けています。
これで、2段目を取り付ける準備が出来ました。
下記写真は、拡大出来ます。


(5)車体ベース加工<3段目>
いよいよ最終段階の3段目の製作に入ります。
本来は、この部分に被災者を想定した缶を運搬するチャッキング機構を載せるのですが、今回はセンサと表示器
を取り付ける事とします。
機会があれば、改造しますので楽しみにして下さい。

プレート前部にPSDセンサ、中央部に多機能電子コンパス、後部にLCD表示器を取り付けます。
<注意点>
@ ジャイロセンサは、地磁気以外の磁気の影響(モータ等)を受けないよう下段には金属シールドをしてセンサ
下部から磁気の影響を極力無くすよう考えてください。( 金属シールドとして、アルミホイルでも良い )
A PSDセンサは出来るだけ床に近い障害物を検出したいので3段目プレートより低く取り付けて下部に傾けて
取り付けています。
PSDセンサは、近接障害物検出は苦手としています( 今回のセンサでは10mm以上から )ので、ロボット
の最先端ではなく少し内部に入れ込むのがコツです。
B PSDセンサの取付穴位置は、標準ピッチではないので、プレート上の穴を少しドリルで穴開けが必要です。
C PSDセンサに標準で付いているケーブルの色とセンサからの出力の出かたが、通常と異なるので注意が必要

右のケーブルが、センサに付いている物
左側のケーブルが、一般的なケーブルです。
色配列は同じですが、センサのコネクタ入出力が異な
っていて信号出力部に電圧が印加して故障しますので
説明書を十分に読んで配線して下さい。
電源のプラスマイナスが、反対になっています。
PSD説明書
以上でロボットが完成しました。


RS232Cのコネクタに刺さっているのは、データーロガー用無線ユニットです。(別のコーナーで解説します。)
このロボットを使ったソフトウエアは、基本コース、応用コースで開設していきます。
< 問題発生と解決内容 >
(1)電源が入らない。
@ バッテリーをコネクターから外してテスターで電圧確認 => 7.48 [ V ] 解放電圧があり問題なし。
A 再度バッテリーを元に戻して、すべてのモータ、センサを取り外して電源を入れると正常です。
B モータ、センサを1個ずつ接続しながら確認していくと超音波センサの1個で電源電圧が 0 [ V] となる。
C PSDセンサも接続すると電源電圧が 0 [ V ] となる。少し焼けている匂いがする。
超音波センサ基板取り付けビスにより電源が短絡されていた。
< パターンが基板固定穴と接近していて短絡しやすい >
PSDセンサの出力の出方が通常と異なり電源の極性が反転していた。
(2)パソコンとロボットの通信不具合
@ パソコンはシリアル・USB変換ケーブルを COM 4 で認識
A パソコンは、ロボットを認識しない。
よく見るとコネクタのオスとメスはペア品ではなく大きな隙間がありピンが刺さっていなかった。
B コネクタの位置をかえて差し替えて電源が基板に供給されるようになったが、認識はしない。
C-Styleが、TJ3B 用で、PICマイコンは TJ3 で整合が取れていなかった。
PIC を TJ3B 用に交換 < 18F2420 −> 18F2620 >
(3)センサは、接続する場所が決まっている。
@ ラインセンサは、接続の制限はありません。
A 超音波センサは、CN10から順番に設定する必要がある。
今回は、左ラインセンサを「CN1」へ、右ラインセンサを「CN2」へ接続
左超音波センサを「CN9」へ、右超音波センサは「CN10」へ接続しました。
対策後
LCDには、電源投入時「Downloading User Prg・・・・」と表示されます。動作OK。

